「弱くたっていいじゃん、
そんなありのままの君が好きになったんだからさ。」by 黒天


時間は夜の10時半を少し回ったころ

場所は自宅でよし

くつろいでテレビを見てるところへ

お気に入りの女の子からTEL

以前から相談を受けてて

いつも友達のA君に告白しようかって

言われてた、

今日もバイト中にA君とどうしたこうしたって

話聞いて告白していいかどうか相談を

受けてたあの子からTEL

きっと今日も同じような話だろうなと思いつつ

電話にでると









「ねー・・あたしね・・

振られちゃった・・・

なんかね、あたしじゃだめなんだって

ほかに好きな子がいるからだめなんだって・・」









急にしゃべりだした声は涙声で

話も少しばらばらで落ち着き無く震えてる









「ちょ、ちょっとまった、

とりあえず落ち着けって、

A君に告ってだめだったの?

あんなに仲良くしてくれてるっていってたのに?」











とりあえず少し理解しかけてることを

期待交じりに

でも残念そうな感じに聞いてみる







「うん・・・あたしじゃだめなんだって・・・

なんかね・・・だめなんだって・・」









ものすごく自信喪失して落ち込んでいるらしい

もうしゃっくりと涙で

しゃべる声が途切れ途切れ

たぶん本人もなにしゃべってる

かわかってないかもしれない









「わかった、話はちゃんと聞くから

少し落ち着けよ、な?

いつものおまえらしくないじゃん!

もっとしっかりしてて

お姉さんぶってるおまえはどこいったんだよ」









たぶん興奮してるんだろう

会話がなりたってないので

懸命に落ち着くように声を掛ける









「あたししっかりなんてしてないよ!

いつもだれかによっかかってて・・・

あたし弱いから!だからA君にも振られたんだもん!!

A君の好きな人、Bちゃんなんだって!

そうだよね!あのこすごいしっかりしてるし

あたしよりぜんぜん目立つもん!

だから・・だから・・・

だからわたしなんかじゃだめなんだよっ!!」









落ち着いてもらおうとして

言った言葉が裏目にでたらしい






「弱くたっていいじゃん、

そんなありのままの君が好きになったんだからさ。

ほら、笑顔笑顔。そっちの方がもっと可愛いよ」



思い切って自分の気持ちを告げてみる

思ってることを正直に・・









「え・・?」







少し慌てすぎたかな?

もうちょっとちゃんと伝えよう









「その、だからそんなおまえでも

おれは大好きなんだよ!

だからだめとかゆうなよっ!」









「あ・・え?

う、うん・・」









まだ理解しきれてないらしい









「だから・・俺と付き合ってくれ!」

いいたいことはこれだ









「え・・?あたしでいいの・・?」









「うん、おまえがいい・・。

いままだバイト先の近くにいるんだろ?

今いくから!」





俺は携帯電話に向かってそう叫んで

そのまま上着を羽織ると

自転車のペダルを必死にこいでいた・・・。